被扶養者(家族)に関するQ&A

被扶養者(家族)に関するQ&Aは、基本的な取り扱いを項目、続柄別に示したものであり、認定対象者の現況により、判断内容が異なる場合があります。記載されている事例に当てはまらない場合は、必ず当健保へ確認してください。

収入の範囲について
  • 勤労収入
  • 事業・副業収入(農業、原稿料等)
  • 公的年金(厚生年金、国民年金、私的年金等)

    →課税対象ではない遺族年金、障害年金、恩給等も含まれます

  • 雇用保険法による失業給付金(高年齢求職者給付金を含む)
  • 健康保険法による傷病手当金・労災保険法による休業(補償)給付
  • その他、実質的に収入と認められるもの
  • 投資収入(株式配当金、決算剰余配当金等)
  • 利子収入(預貯金収入、有価証券等による利子収入等)
  • 不動産賃貸収入(土地、建物等)
  • 譲渡所得

※継続的なもののみ収入とみなす

被扶養者の条件に該当しなくなる主なケース
  1. 被扶養者が就職した
  2. 被扶養者が勤務先の健康保険に加入した
  3. 被扶養者の収入が増えた(パート・アルバイト含む)
  4. 被扶養者が死亡した
  5. 被扶養者が結婚し、生計維持関係がなくなった
  6. 被扶養者が後期高齢者医療制度の該当(原則75歳)になった
  7. 日本国内に住所を有しない場合

上記の場合は、
「健康保険被扶養者異動届(減)」の提出と健康保険証の返却をお願いします。

※65歳以上で一定の障がいがあると認定され後期高齢者医療制度に該当する方は、健康保険証に加え、後期高齢者医療被保険者証の写しも添付してください。(広域連合へ保険料減額対象者である旨を連絡するため、後期高齢者医療制度該当日の前日時点での住所情報を提供することになります)

例外的に海外居住者が被扶養者として認められる場合

2020年4月1日より、健康保険の被扶養者の認定に際して「日本国内に住所を有する者」であることが要件として追加されました。
ただし、例外的に要件をみたすこととして、留学生や海外赴任に同行する家族など、日本に住居がなくても日本に生活の基盤があると認められるものについては、継続して認定できます。
詳細は下記の一覧表をご確認ください。

  被保険者本人
国内
在住
海外
在住
配偶者 国内 ○仕送り必須
(単身赴任は除く)
海外 ×
※子供の留学付き添いのみ○
国内
(学生でない場合、仕送り必須)
海外 ×
※留学生のみ○
父母 国内
(別居は仕送り必須)
○仕送り必須
海外 ×
その他
(孫、
兄弟
姉妹等)
国内
(別居は仕送り必須)
○仕送り必須
海外 ×

日本国籍を有していない方は日本に住民票があっても、日本に滞在する目的が下記の事由に該当する場合、例外的に被扶養者として認められません。

例外的に被扶養者として認められない事由

(1)病院もしくは診療所に入院し、医療を受けるため

(2)上記(1)の医療を受ける者の日常の生活を世話するため

(3)1年を超えない期間滞在し、観光・保養・その他これに類似する活動のため

国民健康保険に加入される場合

当健保が発行する「健康保険資格喪失証明書」(もしくは被扶養者非該当証明書)を、資格喪失日から14日以内にお住まいの市区町村の窓口に提出し、お手続きください

国民健康保険の詳細については、お住まいの市区町村ホームページ等で確認いただくか、市区町村の担当窓口にお問い合わせください。

喪失の理由が就職、社保加入および死亡の場合の「健康保険資格喪失証明書」は、申し出のあった場合に交付します。

被扶養者、認定日・削除日の設定について
認定日の設定

認定日は原則として異動理由が生じた日より5日以内の届出であれば、その異動日を認定日とします。ただし、5日以内に届出しなかったときは、当健保に「健康保険被扶養者異動届」が到着した日を認定日とします。
なお、以下については例外的に認定日を次のように取り扱っています。

  • 入社時に既に扶養家族がいる場合、資格取得後1カ月以内の届出であれば資格取得日
  • 出生児の場合、出生後1年以内の届出であれば、出生年月日
  • 配偶者の場合、異動事由が生じた日より1カ月以内の届出であれば、その異動日もしくはその翌日
    (結婚は当日、退職・失業給付終了はその翌日)
  • その他家族及び配偶者の収入減の場合は、原則として、当健保に「健康保険被扶養者異動届」が到着した日
削除日の設定
  • 新たに健康保険に加入した場合、異動日の当日
  • 雇用保険の受給開始の場合、受給開始日
  • 社会保険適用の場合、社会保険の資格取得日
  • 雇用契約変更の場合(国民健康保険に加入)、雇用契約変更日
  • 収入超過が判明した場合(国民健康保険に加入)、収入超過が判明した日
  • 年金受給開始の場合(国民健康保険に加入)、受給開始月の1日
  • 離婚、死亡の場合、異動日の翌日

質問一覧

配偶者
収入が無い場合
収入がある場合
子供
収入が無い場合
収入がある場合
該当者が海外に居住している場合
父母
収入が有る場合
その他(孫・兄弟姉妹等)
収入が無い場合
新型コロナウイルスの影響による収入増加について
年収の壁支援強化パッケージへの対応について(2023年10月20日以降当面の間)

質問・回答一覧

配偶者
収入が無い場合

Q1

妻が退職しました。在職中は雇用保険に加入しており、失業給付金を受給する予定ですが、被扶養者(家族)になれますか?

A

受給開始前と開始後で認定できるかどうかが異なります。受給開始までの間、被扶養者認定は可能です。
「健康保険被扶養者異動届」に「雇用保険受給内容確認書」とその他添付資料を、先にご提出ください。ハローワーク発行の「雇用保険受給資格者証」または「受給資格通知」が届いたら、欄外に被保険者番号を記入し早急に両面のコピーをご提出ください
注意
受給金額(基本手当日額)が、扶養認定基準以上の金額を受給開始した場合
  • 60歳未満:3,612円以上
  • 60歳以上または障害厚生年金受給要件に該当する程度の障がい者:5,000円以上
    受給開始後は、扶養認定基準を満たさなくなります。
    被扶養者の「健康保険被扶養者異動届(減)」の提出と健康保険証の返却をお願いします。
手続きを行わなかった場合(もしくは遅れた場合)、受給開始日までさかのぼって資格を抹消いたします。受給開始日以後に受診している場合は、保険給付費についてもさかのぼって請求させていただきます。

Q2

夫が自営業を営んでいましたが経営が苦しくなり、廃業することになりました。被扶養者(家族)になれますか?

A

現在、収入がなく、被保険者に生計維持されていれば、被扶養者認定は可能です。被扶養者申請書類に加え、税務署に届出した「個人事業の開廃業等届出書」の控えをご提出ください。

収入が有る場合

Q3

認定中の妻が、年の途中からパート及びアルバイトを始めました。引き続き認定される基準を教えてください。

A

直近3カ月の平均月収が108,334円(60歳以上は150,000円)未満の場合は、引き続き認定可能です。
なお、上記基準額を超えた場合でも、前年の年間収入が収入基準内であり、就労先で発行される年間の給与支払証明(予定)にて年間収入が130万円(60歳以上は180万円)を超えないことを確認できた場合は、引き続き認定可能です。
なお、収入が要件内であっても、勤務先で健康保険に加入された場合は、扶養削除のお手続きが必要です。

年収の壁支援強化パッケージへの対応について

子供
収入が無い場合

Q1

出生児は被扶養者(家族)としてパナソニック健保へ加入できますか?

A

被扶養者(家族)となることができます。
ただし、配偶者と年間収入を比較し、収入が多い方の扶養家族となります。配偶者の源泉徴収票、確定申告書、給与見込み証明書等をご提出いただき、過去の収入・現時点の収入・将来の収入等から今後1年間の収入を見込み、審査します。
ただし、配偶者が被扶養者である場合、収入確認書類の提出は不要です。

Q2

子供が高校を卒業後、就職できず、就職活動しています。被扶養者(家族)として認定されたままでよいでしょうか?

A

被扶養者(家族)の認定では、「収入基準範囲内(60歳未満は130万円未満 60歳以上は180万円未満)で、被保険者(本人)により主として生計維持されている」と認められれば認定が可能です。ただし、18歳以上の子供は、通常、労働能力があり、自ら収入を得ることが可能なため、特に生計維持関係及び収入の有無を詳しく確認させていただきます。

Q3

同居の子供が就職し被扶養者(家族)から外れる手続きを行ったのですが、4カ月で辞めました。再度、被扶養者(家族)になれますか?

A

就職後、1年未満(退職理由により半年未満)の退職は、失業給付金の受給資格がありませんので無収入となり、被保険者により主に生計維持されていれば被扶養者認定は可能です。
退職日より5日以内に健保に書類が到着した場合は、退職日の翌日から被扶養者として認定できます。(6日目以降に書類が到着の場合は、健保に書類が到着した日)
後日、以下の書類がお手元に届いたら、いずれか1点をすぐにご提出ください。
  • 入退社日(退職理由)がわかる事業主発行の証明書(写)
  • 雇用保険被保険者離職票-1・2(写)
  • 雇用保険被保険者資格喪失確認通知書(写)
収入が有る場合

Q4

芸能界入りを希望し、アルバイトをしながら養成学校へ通っている18歳以上の子供を被扶養者(家族)にできますか?

A

被保険者と同居し、アルバイト月収が基準(108,334円)未満であれば認定可能です。
別居の場合でもアルバイト月収が基準未満で、かつ別世帯の収入を上回る送金をしていれば認定可能となります。ただし、毎月の送金証明が必要で(金融機関の控えなど)、不定期な場合や手渡しの場合は被扶養者認定はできません。また、月々の収入と生活費の援助の合計額が、社会通念上妥当でない場合も被扶養者認定ができない場合があります。

Q5

子供がフリーターで月々の収入が安定せず、また、いつやめるかわからないのですが、被扶養者(家族)のままでよいでしょうか?

A

年間収入が130万円未満でも、月々の収入が108,334円を超える場合は被扶養者(家族)から外れていただくことになります。 また、直近3カ月の平均月収が108,334円を超えているようであれば、一旦被扶養者(家族)から外れていただき、仕事を辞めた時点、もしくは収入が認定基準よりも少なくなった時点で再度被扶養者(家族)として申請いただくことになります。

年収の壁支援強化パッケージへの対応について

該当者が海外に居住している場合

Q6

子供が高校を卒業後、海外に留学しています。被扶養者(家族)として認定されたままでよいでしょうか?

A

2020年4月1日より、健康保険の被扶養者の認定に際して「日本国内に住所を有する者」であることが要件として追加されました。ただし、留学生や海外赴任に同行する家族など、日本に住居がなくても日本に生活の基盤があると認められるものについては、例外的に要件をみたすこととされているため、継続して認定できます。

父母
収入が有る場合

Q1

母親は1人で年金生活(年金収入月6万円)をしてますが、近所に住んでおり、毎月8万円を手渡しています。被扶養者(家族)として認定できますか?

A

被保険者より扶養義務の高い方がおらず、月収が基準未満でかつその月収を上回る送金をしている場合は認定可能ですが、扶養の事実確認の意味で援助の手渡しは認めておりません。必ず送金額証明書(金融機関の控え等3~6カ月継続したもの)をご提出ください。

なお、資格調査の際、継続した送金の事実や対象者の収入を上回る送金の確認ができなければ、被扶養者(家族)から外れていただくことになります。

※続柄が配偶者・子以外の被扶養者の申請時には、上記基準以外にも「主として被保険者より生計維持されていること」も満たすことが必要です。

Q2

母親を扶養していた被保険者(本人)が結婚することとなり、別居することとなりました。母親の被扶養者(家族)の資格はどうなりますか?

A

同居から別居に変わることにより生計維持関係を見直します。この場合は別居となり、被保険者(本人)と妻との生活があり、別居世帯の収入と別居世帯への送金(今後の送金の確認)とを比較し判断します。「別居世帯の収入>送金」の場合は、認定不可となります。
併せてQ1のAもご確認ください。

Q3

母親(68歳)は自営業収入(25万円)と遺族年金(160万円)を合わせて年間185万円あります。被扶養者(家族)にすることができますか?

A

税法上、遺族年金・障害年金は課税対象ではありませんが、健康保険では収入とみなします。60歳以上で合計収入が185万円ですので、被扶養者(家族)となる要件は満たしておりません。

Q4

被保険者と母親(65歳)の2人で東京都で暮らしており、母親の収入は月90,000円(年金収入)あります。被扶養者として認定できますか?

A

続柄が配偶者・子以外の被扶養者の申請時には「主として被保険者より生計維持されていること」が認定基準となります。今回のケースでは母親の収入が東京都の標準生計費の2分の1以上あるため、主として(2分の1以上)被保険者により生計維持されているといえないため認定不可となります。

Q5

被保険者(大阪在住)の給料が20万円で、別居の母へ毎月10万円を送金をしています。母を扶養認定できますか?

A

給料20万円のうち母へ10万円送金すると残金10万円となります。審査基準としては、仕送り後の本人額(残金)が都道府県庁所在都市別・世帯人員数別標準生計費(資料出所:人事院(全国)、各都道府県人事委員会)の額を上回っていることが必要です。今回のケースは、母への送金により本人の残金が世帯人員数別標準生計費(大阪:1人世帯)を下回ることとなるため、母は扶養認定不可となります。

Q6

海外に居住している両親を扶養しています。被扶養者(家族)として認定されたままでよいでしょうか?

A

扶養されている両親は日本に住所を有していないため、2020年4月から被扶養者(家族)から外れていただくことになります。速やかに異動届を提出してください。

その他(孫・兄弟姉妹等)
収入が無い場合

Q1

無職の長女(31歳)が離婚し孫を連れて実家に戻ってきており、現在、父親である被保険者(本人)が同居し生活の面倒をみています。長女と孫は被扶養者(家族)に該当しますか?

A

被保険者(本人)により主として生計維持されていると認められれば、被扶養者(家族)として認定可能です。ただし、長女の元夫から養育費、慰謝料等を受け取っている場合、それらは長女の収入と判断しますので、収入が基準を超えるようであれば認定不可となります。

収入が有る場合

Q2

弟はアルバイト収入が月1万円と障害基礎年金が年間78万円あります。この場合、被扶養者(家族)にすることができますか?

A

孫や弟妹の場合、被保険者より扶養義務の高い方(父母・兄姉等)に被保険者の資格がある場合、その扶養義務者に扶養能力がなく、被保険者(本人)がその家族を扶養せざるを得ない理由等を総合的に判断します。

新型コロナウイルスの影響による収入増加について

Q1

新型コロナウイルスの影響により、これから扶養申請を行う家族の収入が一時的に増加しています。新型コロナウイルスの影響による収入増加について、扶養認定審査でどのように判断されますか。

A

新型コロナウイルスによる一時的な収入増加の場合、状況に応じて申請対象者の勤務先で発行いただく証明書等の提出を求めます。個別判断をいたしますので、詳細については各事業所人事ご担当者様、および当健保までご相談ください。

年収の壁支援強化パッケージへの対応について(2023年10月20日以降当面の間)

Q1

新たに扶養申請する家族の給与収入が、勤め先の人手不足により一時的に増加しているのですが、扶養認定審査でどのように判断されますか。

A

労働契約上では、扶養基準内の働き方だが、勤め先の人手不足等で労働時間が延長されたことによる一時的な収入増加の場合、通常必要な書類に加えて、被扶養者の収入確認に当たっての「一時的な収入変動」に係る事業主の証明書を添付してください。そのうえで総合的に判断いたします。

Q2

現在、扶養している家族のパート収入が、勤め先の人手不足により一時的に増加しているのですが、被扶養者(家族)として認定継続できますか。

A

労働契約上では、扶養基準内の働き方だが、勤め先の人手不足等で労働時間を延長したことにより、一時的に収入の要件を満たさない場合、勤め先の事業主にて、「一時的な収入変動」に係る事業主の証明書をいただけるならば、認定継続できる場合があります。
なお、被扶養者の収入確認に当たっての「一時的な収入変動」に係る事業主の証明書については、扶養状況調査(検認)の際にパナソニック健保が依頼をした場合にご提出ください。