第5回千里学生メディカルラリーに参加しました!

3年生(42期生)
2017年12月5日

第5回千里学生メディカルラリーに松下看護専門学校からプレイヤーとして2名、ボランティアスタッフとして2名が参加しました。

メディカルラリーとは、医師・看護師・救急救命士がチームを組み、生命危機に直面した設定での模擬患者を時間内にどれだけ早く的確に治療できるかを競う競技会のことで、「どのようにしたら目の前の傷病者を救えるのか?」を考え実践していきます。

今回のメディカルラリーには、東京や沖縄といった全国の医学生や看護学生、救急救命士の学生が参加しており、その場で、初対面でチームを構成したり、競技会に向けて日々練習を積み重ねてきたチームなど、松看生には普段経験することのできない体験となりました。

ボランティア編

ステーションは接触事故、大規模災害、ALS/BLS口頭誘導、脳卒中/低血糖、救命処置/尊厳死の5つに分かれており、それぞれのチームが各ステーションのミッションをこなし採点されます。

それぞれのステーションの設定はどれも実際にあった症例をもとにして緻密に作られており、患者役などの登場人物は全てボランティアスタッフが担当します。

今回、私は患者役として参加しました。

メディカルラリーに参加するのは初めてで、渡された資料の患者役をこなすために精一杯でしたが、他の学校の看護学生と協力して役を演じたり、実際に競技を見学するプレイヤーの方を見て、とても刺激となった一日でした。

低血糖により意識障害をおこした患者役を演じるなかで、状態が回復し目を開けると、目の前には多数の学生がいて、必死に命を救おうと様々な処置をする光景が目に飛びこんできます。

役を演じているにも関わらず、その光景に戸惑いを覚えました。それが本当の患者であったなら、計り知れない不安が生まれるであろうと患者役を経験することで学びました。

そのような不安に気付き、不安を軽減できる関わりができる看護師になりたいと思いました。

また、そのような緊迫感を持つ現場で、あるチームの看護学生は、傷病者の家族の心のケアやさりげない声掛けをおこなっており、感心するとともに、看護師の役割を再認識する学びとなりました。

プレイヤー編

ボランティア編に続き、実際にプレイヤーとしてメディカルラリーに参加した学生の記録を紹介します。

私は、普段関わることのない医学生、救命士学生の方とチームを組み救急救命するということに興味を持ちプレイヤーとして参加してきました。

ステーションは5つでしたが、そのどれもが、現場では想定外の出来事の連続でした。

*バイクと自転車の接触事故とならば多くても傷病者は3人だろうと踏んで現場に入ってみると、傷病者は6人。バイクの4人乗りが現場で判明する。

*山道で事故があり傷病者2名とのことでドクターカーで先着したら、バスは横転、傷病者複数名の大規模事故であった。

*重症の救急患者を治療する経過の中で、適切な処置が行われているにも関わらず状態が改善されず、終末期に移行し、救命の現場で延命措置の中止の判断を迫られる…。

救命最優先の医療を行なって救命するばかりが適切な医療ではなく、患者のさまざまな権利(自己決定の権利、プライバシーを護られる権利、生きる権利、死ぬ権利など)に対する倫理観を持って適切な医療を提供しているか、病態を予測した全人的な対応が必要であり、また、自分の身の安全を守ることもまた大切だということを体感し学ぶことができました。

今の私は、病態を予測するどころか、看護師としての役割も把握できておらず、その場を家族の方と固唾を飲んで見守ることしかできませんでした。

知識を高め、技術の基礎を築き、そして、経験を積んで、たくさんのことを吸収し、現場の状況を把握して、その場の最良の医療は何かを常に意識して行動できる看護師になりたいと焦がれます。

最後に、この一年間の臨地実習では経験することのできなかった今回の体験は非常に貴重なものとなりました!

もっと早くこのメディカルラリーを知っていればチームを組んで参加できたと少し後悔しています。

救命救急という分野に興味が無い学生でも、自身の看護観を見直す機会になると思いますので、2・3年生で気になる人は是非参加してみてください!

ちなみに、来年も第6回千里学生メディカルラリーが開催される予定みたいです。

最後に、この素敵な学びの場を設けてくださった大会主催者様ならびにボランティアスタッフの皆様、チームの方には心から御礼申し上げます。

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