高齢者の暮らしを知る実習の学び(46期生)

2年生(46期生)
2020年10月20日

夏休みが終わり、「高齢者の暮らしを知る実習」を行いました。
本来なら、グループホームや介護老人保険施設、有料老人ホームへ実習に行かせていただく予定でしたが、COVID-19の影響により学内実習となりました。

今回の実習の目的は"老年期にある対象の尊厳を守りながら「その人らしい生活」を送るために必要な老年看護の支援について学ぶ"ということでした。

施設に入所している高齢者を題にしたDVDに出てくる利用者さんをアセスメントしたり、その人に必要な看護について実習チームで考え、高齢者の暮らしについて深めていきました。

介護老人保健施設では、認知症を患いながらも、援助者の支援を受けながら、できることは自身で行っている方がいらっしゃったり、自分の生活が確立されている方や、家事ができる方もいらっしゃり、どういう時にどんな関わりが必要なのか悩みました。

ですが、チームでの話し合いや、先生を含むカンファレンスの中で、どうすればその人らしい生活をまもれるのかを考えると、出来ないところに目を向けるのではなく、出来ることに目を向け、対象が持つ力を見つけ、引き出していくことが大切であると学びました。

また、グループホームを想定した学内実習では、学生が認知症を持つ利用者役となり、集団レクリエーションを行いました。
認知レベルやADL、介護度、様々な加齢変化を踏まえた上で利用者さん全員が参加でき、楽しめるレクリエーションとは何かや、ルール説明はどうすれば伝わるのかなど、チームで何度も話し合いを重ね、音楽を使ってリズムにのったり、脳トレのクイズを行ったり、夏祭りのように楽しめる出し物などを行いました。

学生が、利用者役を行うことで高齢者の特徴や疾患の理解、高齢者にとって、安心できる居心地の良い空間とはどのようなことかを身をもって体験し学ぶことが出来ました。
実際にレクリエーションを行う事で、学生同士で助言をしあい、より良い関わりについて考えることができました。
また学内実習だったので時間をゆっくりかけて考えることができ、他者の意見を踏まえより深い学びになったのではないかと思います。

実習プレゼンテーションでは、チームで「高齢者の生活の場」「その人らしい生活」をテーマに発表しました。それぞれの対象にあった援助の工夫点を計画したものや、どこに注意して関われば対象の生命力の消耗を抑えられるのかを発表し、クラス全体で活発な意見交換が行われました。
自分たちのチームでは気付かない視点や、看護計画、様々な考え方を共有することができ、学びを深めることができました。

46期生は初めての学内実習でしたが、学生同士で加齢変化や疾患のある対象を捉え援助計画を考え、意見交換をしたり、レクリエーションをする目的などを考えていくことで、グループホームや介護老人保健施設での看護師の役割を、教科書を踏まえた上で自分たちで考えることができました。

今回、高齢者の生活や、高齢者の生活を支援することについて考え、学ぶことができたので、今後の病院実習では、高齢者の入院前の生活や退院後の生活をしっかりとイメージしながら取り組んでいきたいです。

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