けんぽニュース

パナソニック健康保険組合のWeb広報誌です。
健保からのお知らせやお役立ち情報を
掲載していきます。

今から備える!熱中症2025.06.02

松下記念病院
救急看護認定看護師

國原宏文

熱中症って何?

熱中症とは体に熱がこもりすぎた状態のことをいいます。
通常、体温が高くなると汗をかいて体温を下げる仕組みがありますが、様々な要因(高温多湿、脱水、運動、加齢など)によってこの機能が妨げられると、体温が上昇し続け、熱中症を引き起こします。

熱中症にならないためにはどうすれば良い?

事前準備

本格的に暑くなる前に汗をかく習慣を身に付けていれば、夏の暑さにも対抗しやすくなり、
熱中症にもかかりにくくなります。

  • 「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動(ウォーキング等)
    →1日30分間程度

無理のない範囲で!

水分補給
  • こまめに
  • のどが渇く前に
  • 1日に1.2L(食事以外で)
  • 起床時、入浴前後に

スポーツをしたり、炎天下で作業したりして大量の汗をかく場合は、水分と一緒に塩分も摂取しましょう。
スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。

※心臓や腎臓に持病のある方は、具体的な水分の摂取量について主治医の先生に相談しましょう。

暑さを避ける

~行動~

  • 暑い日は無理な外出を控える
  • 屋外では日向を避け日陰を選んで歩く
  • 涼しい場所に避難する
  • 適宜休憩する、頑張らない、無理をしない
  • 携帯型扇風機や保冷材などのグッズを活用する

~衣服~

  • 吸汗・速乾素材の衣服を活用する
  • 熱を吸収しやすい黒色系の素材を避ける
  • ゆったりした衣服にし、襟元はゆるめて通気する
  • 日傘や帽子を使う
体重の変化にも注意!

体重の50~70%は水分です。体重が急激に減少した場合、体の水分量が減っているかもしれません。

日々体重を測定し、自分自身の適性体重を知り管理することが大事です。

熱中症になったらどうすれば良い?

熱中症の症状と対処方法

※表は右にスクロールができます。

分類 Ⅰ度(軽症)
意識がはっきりしている
Ⅱ度
集中力や判断力が低下
Ⅲ度
意識がわるい
症状
  • めまい・立ちくらみ
  • 筋肉の硬直
  • 大量の発汗
  • 頭痛
  • 吐き気、嘔吐
  • 倦怠感、虚脱感
  • 反応がにぶい
  • けいれん
  • 歩行不可能
対処方法

現場で対処可能

  • 涼しい場所で安静
  • 体を冷やす
  • 水分と塩分の補給

医療機関の受診が必要

  • 涼しい場所で安静
  • 体を冷やす・水分と塩分の補給
    (場合によっては点滴)

救急車を呼びましょう

しっかり備えて、この夏を安全に過ごしましょう!

けんぽニュース トップページに戻る